【3分で分かる】太陽系に最も近い「地球型惑星」の発見!

探査

春の南の空の下のほうに浮かぶケンタウルス座。

その中に ケンタウルス座アルファ星と呼ばれる3 つの恒星からなる三重連星があります。太陽系から もっとも近い恒星で、太陽系からの距離は4・24光 年。実は宇宙では目と鼻の先。これは、広い広い宇宙のなかでは至近距離なのです。

3つの恒星のうちの1つ、「プロキシマ・ケンタウリ」というのは、「ケンタ ウルス座のもっとも近い星」という意味のラテン語 です。

2016年夏、プロキシマ・ケンタウリの周りを回る惑星「プロキシマb」 が発見されました。

すでに1996年に木星の十倍ぐらいの大きさの惑星がプロキシマ・ケンタウリには存在するのではないかと考えられていました
しかし、その後長く、確認されずにいました。 近年になり、観測技術の向上や大きなプロジェク トとして取り組まれるようになって、惑星の存在の 確認が待たれていたのです。

プロキシマbは、地球の1・3倍くらいの重さで、
プロキシマ・ケンタウリから約750万キロメート ル離れたところを、約11.2日の周期で回っています。

惑星の公転軌道の大きさから、プロキシマbの表面温度に注目が集まっています。
なんと表面に液体の水が存在できる程度の暖かさであると推測されているのです。

つまり、地球外生命の可能性を否定できないということです。

すぐにでも観測に行きたいところですが
プロキシマ・ケンタウリが、太陽系から最も近い恒星とはいえ、それでもこれまでに人類が開発した宇宙船では到達するのに10万年前後かかってしまいます。

しかし、ある研究グループはレーザーを使えば、私たちが生きているうちにプロキシマbを探査活動することができるといいます。

そのための探査機は、巨大な「帆」が取り付けられた小さな電子チップ。地球上に設置した数千個のレーザー発生装置から放射する強力なレーザー光を、宇宙空間に浮かぶ「帆」に当てて推進力を生み出し、探査機を光速のおよそ5分の1まで加速させるという方法です。

この方法を使えば、プロキシマbまでわずか21.1年で到達します。そこで撮影した天体、私たちは惑星を垣間見ることができるはずです。

しかし残念ながら、その信号をどうやって地球に送信するかについては、誰も考えついていません。そうした技術はまだ存在しないのです。

それでも、研究者たちは今後数十年年以内にそのような技術が開発されるだろうと考えています。

プロキシマbがどのような天体なのか、そして地球によく似た条件の星に、地球外生命体がいるのか…明らかになる日がやってくるのでしょうか。

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